企業のグローバル化がグッと進んだことで、今までは日本語だけで解決していた仕事に英語が割り込んでくるようになったと感じる人は多いと思います。

たとえば、新卒でメーカーに就職し、日本国内の営業としてだけ仕事をしてきた人でも、お客さんの量産工場が海外にあり、その海外工場の方から直接問い合わせを受けるようになった、とか、製品の納入先はお客さんが海外で使っているサブコンで、そのサブコンとのやり取りを英語でやらなければいけない、といった具合です。

営業組織の中に海外部があって、そこに投げればやってもらえるという会社もあるでしょうが、そういった対応は規模がある程度大きくないとできません。それに、営業担当たるもの、出来るかぎり自分で直接やり取りをしてお客さんの信頼を勝ち取りたいところです。そのために、海外にいるお客さんと英語で適切にやり取りができるようになりたいと思っている営業マンも多いことでしょう。

そこで、B2Bの製造業を例にして、営業に必要な英語力について考えてみました。

営業に必要なのは、幅広い分野を浅くカバーできる英語力

というのがJさんの意見です。

お客さんからの見積もり依頼、工場との納期調整、価格交渉、出張者のスケジュール管理、品質問題対応、契約書、開発品の仕様打ち合わせ・・・などなど、挙げたらキリがないほどたくさんのことをやるのが営業です。海外駐在員の場合、こなす仕事の種類は本当に多いので、求められる英語の幅も広くなります。

とはいえ、今まで日本の国内担当で英語をほとんど使ってこなかった人が、いきなりこんなに多くのことをマスターできるはずがありません。それに、国内担当の場合、カバーしなければいけない領域はもっと狭くて大丈夫でしょう。

何から手をつければいいのか分からない、という場合、まずは、自分が英語で仕事をせざるを得ない事例を思い浮かべながら、そのテーマをカバーできるように英語力をつけていくというアプローチが有効でしょう。

例えば、お客さんや工場との納期調整。

いつまでに製品Aを何個くれ、前倒しは可能か?、注文が来ない、船からエアに切り替えて、ラインが止まる!、等々、日本人同士でやりとりするシーンであれば簡単に思い浮かべられると思います。それを英語でやる場合、どういった単語や言い回しが必要になるのか、という切り口でアンテナを張ってみましょう。

 You have to fix this delivery issue right away.
 
 We need 100K pcs of the product A by August 10. Can you pull in the delivery schedule?
 
 We haven't received orders from you yet. Please place orders with us ASAP.
 
 Is it possible to switch the shipment from boat to aircraft?
 
 The customer's production line may go down if we cannot deliver the parts by end of next  week.

・・・など、思いつくがままに例文を書いてみましたが、要は、納期関連の話と言えば、これらの例文で黒太字にしたような単語・表現をしょっちゅう見るので、こういったものからドンドンマスターしていくのがいい、ということです。

ビジネスのテーマ別にまとめた英単語集もいろいろありますが、たとえば、ビジネスで1番よく使う英単語 最重要1000語などから始めてみるのがよいと思います。

Last update: Aug 10, 2019